先日のこと、講師仲間との女子トークの中で小学生向けの「ハーブ」読本の話題になり随分盛り上がりました。私自身も娘が4年ほど前に学校の図書室から借りてきた事をきっかけに知ることになりました。
シリーズでかなりの冊数になるのですが、内容は様々なハーブの薬効の事、ティーの飲み方、お菓子作り・・など結構本格的な内容です。いわゆる「子供向けおもてなし読本?」です。
とても分かりやすいテーマで女の子たちを魅了するに十分なレシピまでついておりました。
それからすしばらく経ったある日、自宅サロンに「初めまして、〇〇です。こちらはハーブの先生のおうちですよね?突然ですがハーブを分けてもらいたくて来ました。」と丁寧な挨拶とともにインターホン画像に小学生高学年らしい女子たちが。
ドアを開けると3名の女子小学生が、しかも例の本をそれぞれしっかり手に持って立っておりました。単なる興味で訪ねてきたのだろうと思って話を聞いてみたら、学校の行事で桃の節句に地域のおじいさんやおばあさんを招待してお茶を開催する事になったらしく、本が大人気だった事もあり「おしゃれにハーブティーってどうだろう?」となったそうです。
最近のおじいちゃん、おばあさん達はまだまだ若くとても日本茶の感じではないそうです。微笑ましい話を聞いた後は、本人たちにそれぞれのハーブティーを説明しながら淹れて飲んでもらいました。
子供たちは意外にも「おいしい~!」と感動しきり。そこからは彼女達のアイデアが止まりません。
「カップはやっぱり透明がいいみたい。学校にあるかなあ。」
「ハーブティーって綺麗な色だから、やっぱり透明よね。」
「お菓子は家庭科室でハーブのクッキーを焼こう!」
「カモミールとペパーミント、いいかもね。」・・
カモミールティーの鎮静作用?に、話は弾みます。
私からは「中にはもしかしたら日本茶がお好きな方もいるでしょうから、日本茶も用意してあげるといいね。日本茶もハーブティーなのよ。」と伝えると彼女たちは本当に喜んで帰っていきました。
その後、この子供達の担任から丁寧な電話があり無事行事が終わったと連絡を頂きました。
「おばあちゃん。このローズマリーは若返りのハーブで若い男の人と結婚できるかも。」と説明があったらしく、私は苦笑するのみでした。
それがご縁でこの学校で「植物講座、ハーブって凄い!」を開催させて頂きました。
普段「おもてなし」という言葉に私たち大人はこどもを何となく対象から外してしまいがちかも知れません。
その子供たちが一生懸命アイデアを出し合い、何度も電話でハーブのグラム数のやり取りをしたなあ・・と、とても感慨深く思い出していました。
楽しんでくれるかな?喜んでくれるかな?
こういったワクワクする思いはどこかいたずらを仕掛ける気持ちにも似ています。
子供達にとってのおもてなしはまさにこういったワクワクできるだけでも十分気持ちは伝わる気がしました。このようなワクワクするおもてなしはその心に触れるだけで、とても心が温まるものです。その中心にハーブティーがある光景を思い浮かべ、改めて心が熱くなった私でした。
(いわはし)